トレード心理から見る両建ての真価
前回、両建て手法を例に、異なる戦略がもたらす心理的影響とその活用法について話しました。今回はさらに踏み込んでお話しします。
連続性がもたらす心理的安定性
両建てが持つ重要な特徴は「連続性」です。これは単なる取引の繋がりという意味ではなく、思考と判断の連続性を意味します。通常のトレードでは、各取引が独立した判断として扱われがちですが、両建ての場合は一連の流れの中での判断として捉えられます。
この違いは、私たちの脳の働き方に大きな影響を与えます。独立した判断の連続は、それぞれの判断に対して新たな心理的負荷を生みます。一方、連続した文脈の中での判断は、脳にとってより自然な処理が可能になります。これは、私たちの脳が「文脈」や「パターン」を好む性質を持っているためです。
ただし、これらのメリットは、両建てを正しく理解し、適切に実行できた場合に限ります。単に「両建てをすれば心理的に楽になる」というわけではありません。この連続性を理解せずに表面上だけ真似て、両建てをしてみたとしても、「なんでこんな非効率な!」という不満ばかりが出て失敗するということです。
さて、ここから先は、以下のポストでも言った通り、複数の知識が結びつく話をします。今回の話は単なる手法としての両建ての解説ではありません。私がチラッと言ったことあるので、サポメンでは数人気づいていると思いますが、これを私より先に話しているのを見たことがないので、かなり貴重な話だと思います。
