「トレードの結果に一喜一憂するな」というアドバイスは有害すぎる

みんな大好き「一喜一憂するな論」だけど、これ、構造的に見ると実はかなりヤバいアドバイス
Red John 2025.07.29
読者限定

Xにこんなポストをしたんだけど、今日はその背景にある考え方を詳しく解説する。まずはこのポストを読んでみて。

Red John
@23pips
「1回1回のトレードで一喜一憂するな」──そんなペラペラのアドバイスが、あちこちでもっともらしく語られてるけど、この言葉に本質はない。言ってることは正しいんだけど、これをそのまままっすぐ受け取ると、「喜ばないようにしよう」「悔しがらないようにしよう」って、おかしな我慢を始めることに
2025/07/27 09:59
2Retweet 32Likes

たぶん多くの人が共感してくれると思うんだけど、「勝って喜び、負けて悔しがる」って、ごく自然な感情だよね。だから、「一喜一憂してはいけない」って言葉に対して、「じゃあ感情をどうにかして抑えなきゃ…」って思って、頑張る人がすごく多い。

でもそれって、たとえるなら、旨すぎるラーメンを食べてるのに「美味しいと思うなよ!」って怒られてるようなもの。そんなの無理があるし、味覚って生き物として抗いようのない感覚だから、抑えること自体がナンセンスなんだよね。感情だって同じで、無理に抑えようとすればするほど、内側で膨れ上がっていく。

結果として、外からは冷静に見えても、内心は感情を押し殺したまま矛盾を抱えている状態になる。その“作られた冷静さ”では、トレードの判断力は育っていかない。

なぜ一喜一憂が起きるのか?

人は、「意味があると自分が思っているもの」に感情を動かす。単発のトレードの売買結果に大きな意味があると思っているなら、そこに感情が強く働く。

1回勝てば「俺、天才かも!余裕!」

1回負ければ「クッソ!金返せ!取り戻す!」

──こうやって、「単発のトレードの結果」に「自分の価値」を重ねてるから、感情も大きく揺れる。ちなみに、これがギャンブル思考。

しかし、この自分の考え方を「確率的な視点」に変えてやると、トレードの景色がガラッと変わる。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、1318文字あります。
  • 確率的思考による変化のステップ
  • 自然に冷静になっていくためには
  • まとめ

すでに登録された方はこちら

サポートメンバー限定
直感に騙されるトレーダー ─ 確率思考の本質
サポートメンバー限定
一喜一憂するのは、この“数字の幅”を知らないから─ 点ではなく幅で勝率...
サポートメンバー限定
なぜトレードルールが必要なのか?──規則性と確率的思考の核心
サポートメンバー限定
統計の光と影 ─ どこまで信じ、どこから疑うか
サポートメンバー限定
祈らないガチャ、祈らないトレード ─ 確率的思考の実践
サポートメンバー限定
インジ迷子から抜け出せない理由──9割がハマる“逆の思考”
サポートメンバー限定
不確実性との正しい付き合い方 ─ 予測NGなのに統計を使う理由
サポートメンバー限定
もう騙されるな!数字の裏にある罠を読み解く力