それ、トレードじゃなくてギャンブルです
「ギャンブルトレードと本来のトレードは違う」と聞いても、その違いが具体的にわからない人は多いし、大半の人がやっているのがギャンブルトレードに分類される。表面的にはどちらもチャートを見て売買している以上、見分けがつきにくいのも当然。しかし、思考の構造を見れば両者はまったく別物。今回は、その違いを明確にしたうえで、なぜ多くの人が無意識にギャンブル的なトレードに陥ってしまうのか、そしてそこからどう抜け出せばいいのかを解説する。
この曖昧さは、トレーダーとしての成長を確実に止める。なぜか?ギャンブルとトレードでは「思考の構造」が根本から異なるからだ。まず、 ギャンブル的なトレードの正体を明らかにし、 そのうえで、本来のトレードとは何か、 そしてどうすればギャンブル思考から抜け出せるのかを解説する。
ギャンブルトレードの正体
ギャンブル的なトレードとは、 「感情・衝動・希望的観測」によって判断がなされている状態を指す。
たとえば:
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「そろそろ反発しそうだから買い」
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「なんとなく止まりそうなラインだからエントリー」
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損切りしたくないからとりあえず両建て
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連敗後の倍プッシュ
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判断の根拠は曖昧で、記録もない
次に何が起こるかを当てに行く、いわゆる「当て屋」のこと。こういった行動に共通するのは、判断に一貫した思考による構造が存在していないこと。 その場の感覚で動き、なぜそうしたかを言語化できない時点で、それはもうトレードではなく、チャートを使ったギャンブルになっている。
そして厄介なのは、こうした状態でも“たまたま勝ててしまう”ことがあるという点。 勝てたことで「自分の判断は正しかった」と思い込み、思考のないままその行動を繰り返すようになる。